保温工事とは
断熱工事の中で最もポピュラーな工事といえば保温工事です。保温工事はおもに配管に施す工事で、配管の中を通る蒸気やガスなどが一定の温度で流れるようにし、燃料のロスを抑える目的で行います。
保温工事の目的
配管の役割は蒸気やガス、熱水などのエネルギーを目的の地点まで運ぶことにあります。しかし、目的地に届くまでにエネルギーの温度が下がってしまったら、届いたときに機械や冷暖房などの設備がエネルギー不足で正常に機能しなくなってしまうおそれがあります。それを避けるためには、エネルギーを送る前の温度を引き上げなければなりませんが、それだと燃料費のコストが増してしまうことになります。
保温工事のおもな目的は、配管などに断熱材を設置することによってエネルギーの温度を維持し、燃料のコストを抑えることにあります。
結露を防ぐ
保温工事の目的のひとつに結露の予防があります。配管やダクト内が一定の温度に保たれていないと結露が発生するおそれがあります。高温多湿の日本ではこの結露が非常に発生しやすくなっています。結露は水漏れやカビなどの原因となり、最悪の場合建物を傷めることにもなりかねません。さらに結露は電子機器に対しても悪影響を及ぼす困り者です。機器に生じた結露が原因で故障を招くケースも少なくありません。そんな結露の発生を予防するために、保温工事は重要な役割を果たしています。
保温板金工事の重要性
保温工事を行っただけでは対策として不十分な場合があります。特に屋外にある配管などは、雨に濡れて保温材が劣化しやすくなるため、水の浸入を予防するために板金施工を行う必要があります。具体的には、保温材の上からステンレスやアルミ、鉄板などを被せ、さらにコーキングを行います。また、板金工事を行うことによって凍結を防ぐことも出来ます。