屋根工事の予算
屋根を補修する際、大体の目安として100㎡で100万円ほどと考えておくと良いでしょう。屋根工事業者によって値段も違ってきますので、複数の屋根工事業者に見積りを依頼するのも良いかも知れません。定期的なメンテナンスをしている場合は全体を改修するような大きな工事にならないケースがほとんどです。症状がひどい場合は、瓦だけでなく、下地まで補修の必要があることが多く、その際の下地保守は別途費用が発生する場合があります。
屋根葺き替え工事の見積例
屋根の工事費用を知りたい場合、屋根工事業者と打ち合わせを行い、現地調査の後に正式な見積り価格が提示されます。
下記に、一般的な住宅を例に、瓦からスレート材への葺き替えを行った場合の概算例をご紹介します。(屋根工事費用の見積の書き方、項目などは業者によって違います)
瓦からスレートへの屋根工事費用 「見積例」
築24年、4LDK、木造2階建て
床面積:131㎡
屋根の勾配:4寸
建坪:22坪(73.7㎡)
屋根面積:110㎡
瓦葺きをコロニアル材で屋根のやり直しをします。
葺き替え費用項目 | 単価(/㎡) | 数量 | 見積小計 |
瓦撤去費用 | 2,000円 | 110㎡ | 220,000円 |
廃材処理費 | 8,000円/トン | 約4トン | 32,000円 |
下地施工費(材工とも) (コンパネ、野地板) | 2,000円 | 110㎡ | 220,000円 |
ルーフィング (防水シート)交換 | 650円 | 110㎡ | 71,500円 |
仕上げ材施工費・材料費 (KMEW:コロニアルグラッサ) | 6,000円 | 110㎡ | 660,000円 |
一般経費費(約10%) | - | - | 122,000円 |
葺き替え費用合計 (税抜き価格) | - | - | 1,325,500円 |
仕上げ材は本体材料の他、部品として、けらば部品、軒先部品、唐草(水切部品)、換気棟など本体の材料の他、いろいろな端処理の為の部品がありますが、上記表の仕上げ材施工費は、それらを全て含んだ価格です。 仕上げ材施工費は屋根の形状などにより変わります。
屋根の葺き替え工事において、既存の屋根材の撤去費用、処理費用は結構な金額になります。100㎡の屋根の工事費は大体100万円ほどですが、これが110㎡の屋根になると、面積が大きい分だけ既存屋根材の処理費が増すため、30万円ほど余計にかかってしまいます。
防水シートは、耐用年数があまり長くないため、葺き替えの時は必ず交換しなければなりません。下地材(コンパネ)は、あまり痛みが無いようであれば特に交換する必要はありません。また、上記の見積例には足場の項目が入っていませんが、屋根の勾配や形状によっては足場代が加算されます。また、雨樋の掛け直しでも足場代が必要になります。葺き替えの際の足場仮設置費用は、大体20万円ぐらいが相場となっています。また、石綿(アスベスト)入りのコロニアル、カラーベストを撤去・処分する場合は、専門の業者に処理を依頼しなければなりませんので、この費用も必要になってきます。
屋根面積の注意点
見積りの際に注意していただきたいのが屋根面積です。業者が計算した屋根面積が正確なものであるかを知ることが大切です。まず、自分なりに屋根面積を求めて、見積りの数値とかなり開きがあるようなら、業者に問い合わせてみましょう。ただし、屋根の形状によっては材料のロスが生じるため、10~20%の範囲で多めに屋根面積を出してくる場合があります。これについては決して水増しではありませんが、疑問に感じるようならやはり質問してみることです。素人には専門用語や見積りの項目など、分からない部分も多いと思います。疑問点や分からない点があれば、納得するまで業者と話し合うことが何よりも大切です。